TLDとは何か?
TLD(トップレベルドメイン)は、ドメイン名の最も右にある部分、つまり最後のドットの後に続く文字列です。「example.com」ではTLDは「.com」です。TLDはDNS階層でルートドメインの直下に位置し、ICANNの監督下で指定されたレジストリ運営者が管理しています。
トップレベルドメインの種類
TLDはいくつかの種類に分かれており、それぞれ目的と登録要件が異なります。
汎用TLD(gTLD)
当初は .com、.net、.org、.edu、.gov、.mil、.int に限られていましたが、ICANNの2012年新gTLDプログラム以降、gTLDの数は急増しました。現在は次のように1,200種類を超えるgTLDがあります。
- 従来のgTLD: .com、.net、.org(従来から広く使われる代表的な種類です)
- スポンサードgTLD: .edu、.gov、.museum(特定の組織や目的に関連付けられています)
- 新しいgTLD: .app、.dev、.io、.xyz、.blog、.shop(用途に応じて選べる新しい種類です)
国コードTLD(ccTLD)
ISO 3166-1 alpha-2コードに基づいて国や地域へ割り当てられる2文字のTLDです。
- .us(米国)
- .uk(英国)
- .de(ドイツ)
- .jp(日本)
- .io(英領インド洋地域、テクノロジー企業に人気)
インフラストラクチャTLD
.arpa TLDは技術インフラストラクチャの用途、特に逆引きDNSに使用されます。
DNSでのTLDの仕組み
ドメインを問い合わせると、DNSの名前解決はルートから始まり、下位の階層へ進みます。
1. Query root servers → "Who handles .com?"
2. Root returns: "Ask Verisign's .com servers"
3. Query .com servers → "Who handles example.com?"
4. TLD returns: "Ask ns1.example.com"
5. Query authoritative server → Get IP address
各TLDには、そのTLDの下に登録されたすべてのドメインを把握する、指定の権威ネームサーバーがあります。
プロジェクトに合ったTLDの選び方
TLDの選択は、ブランド、SEO、ユーザーからの印象に影響します。
企業向け
.comは商用サイトの定番です。ユーザーはドメインを入力するときに無意識に「.com」を付けることが多く、広く認知され信頼されるTLDです。テクノロジー企業向け
.ioは、テック系スタートアップ、SaaS製品、開発者向けツールで事実上の標準となっています。ほかにも .dev、.app、.tech などがよく使われます。組織向け
.orgは従来、非営利団体やコミュニティ組織を示しますが、登録自体は誰でも行えます。特定業界向け
新しいgTLDには業界に特化した選択肢があります。.shopは電子商取引、.blogはコンテンツサイト、.designはクリエイティブ分野の専門家向けです。
TLDの利用可能性と価格
TLDによって利用可能性は大きく異なります。
オープンTLD: 誰でも登録できます(.com、.net、.org、.io)。 制限付きTLD: 検証や資格要件があります(.eduは認定機関、.govは政府機関に限られます)。 プレミアムTLD: 特に新しいgTLDや一部のccTLDでは、プレミアム価格が設定されることがあります。TLDの対応範囲を確認する
DomScanのようなドメイン利用可能性APIは、RDAP/WHOISの対応状況に応じて異なるTLDをサポートします。カバレッジエンドポイントを使えば、対応しているTLDを確認できます。
curl "https://domscan.net/v1/coverage"
開発者が考慮すべきTLDの事項
ドメインツールを構築するときは、次の点を考慮してください。
- RDAP対応: すべてのTLDにRDAPサーバーがあるとは限らず、WHOISだけを提供するTLDもあります
- レート制限: TLDレジストリごとにレート制限の方針が異なります
- IDN対応: 国際化ドメイン名に対応するTLDもあれば、対応しないTLDもあります
- 登録ルール: 文字種や長さについて固有の要件を定めるTLDもあります
TLDを理解することは、ドメイン利用可能性の確認や登録システムに取り組むうえで基本となる知識です。